1年生が一生懸命掃除している姿を見ると、私たちも5年前はこんな一生懸命にやっていたのになぜ今では適当になってしまったのだろう、と私は物思いにふけっていた。 「6年間、長かったね」 私は隣で1年生を見守る勇太に声をかける。 「長かった?…俺は短かったなー」 勇太は上を見上げながらそう言った。