勇太も自分のペアを見失ったらしく、探していたところ、1人でキョロキョロしているわたしを見つけ、声をかけてくれたらしい。

私達はペアが見つからないので列から少し外れて2人で残り3回を踊った。

「楽しかったな!」

終わったあとで勇太が言う。

「まあまあかな」

私は口ではそう言ったものの、本番では奇跡が起きてよかったなぁ、としみじみ嬉しさを噛み締めていた。