私のご主人様


「いった…」

体中がズキズキする。床に手をついて身を起こす。

っうぅ、お父さんまだお仕事なのかな…。

ベッドから落ちて、やっと頭が冷静になってきた。

夜中なんだろうな。あぁ、そっか。夜中だから面会時間じゃないんだ。

なにやってるんだろう。バカみたい…。

「っ…あれ?なにこれ…」

ベッドに手をついて立ち上がろうとしたとき、不意に赤い跡を見つける。

1つだけじゃない。何個もついてて、気持ち悪い。

『琴葉』

っ…やだ。なんで、夢の声が…。

体を這いずり回るような感覚まで蘇ってきて、気持ち悪い…。

『琴葉』

「…あれ」

なんで、跡があるの?これはなに?事故じゃない。階段から落ちた訳でもない。

なんで、腰やお腹が異様に痛いの?

…まさか、違う。そんなわけない。違う、あり得ない。嘘だ…。

震える手を無理矢理動かして、首回りを掴む。

「っはぁ…」

違う、違う。

これは、確認だから…。

首回りの服を伸ばして、中を覗く。

その瞬間、目の前が真っ暗になったような気がした。