私のご主人様


うぅ、申し訳ないけど、お願いした方が良さそう…。

またちゃんとお礼しなきゃ…。

「ことねぇ!一緒に入ろ」

「お嬢、琴音ちゃんのことお願いしますね」

「任せといて!ことねぇ、背中流してあげる~」

梨々香ちゃんに引っ張られてしまう。一緒に入るってお風呂に?

成夜と入ったことはあるけど、お母さんやお父さんを除いて誰かとお風呂一緒に入ったことないや。

不意に思い出した人たちに、一気に目が覚めたような感覚に襲われる。

何やってるんだろ、私…。みんな、心配してるはず。

こんな、歓迎されたって心から喜べないはずなのに、何のんきに楽しんでたの?

忘れるな。私は、帰らなきゃいけないんだ。

「琴音」

「!」

季龍さんの声に我に返り、顔を上げると険しい表情を浮かべていて、何となく身を引いた。