結局みんなで食べることになって、ぞろぞろ移動してやって来たのは私が使ってるお部屋…の、隣だった。

「?」

「ん?あぁ、今日はこっちで食べよ」

奏多さんの服を引っ張って指さすと、微笑まれた。

いつも部屋で輪になって食べるのに何か変なの。

それに、開けてと言わんばかりに襖の前に立たされる。いつも奏多さんか暁くんが開けてるから変な感じがする…。

開ければいいのかな?何となく身構える。

襖に手をかけていざ!

「!」

え…?部屋の真ん中に置かれた低いテーブルに、所狭しに並んだ料理。真ん中にはケーキが置かれていた。

これは…。

「今さらだけど、琴音ちゃんの歓迎会…。本当は俺と暁だけだったんだけど、伸洋さんに見つかっちゃった」

気恥ずかしそうに笑う奏多さんと暁くん。

だから、好きな食べ物を聞いてきてたの?

だから、少し用事があるって…。