愛「警察は何の用?」
『はい。事故当初の事をお聞きしたいと思いまして。』
事故当初……?
「愛、話せるか?」
愛「……話せるとかそ-ゆ-問題じゃなくて、話せないの。」
「『は?」』
愛「あの日、あたしは夕食の買い出しにスーパーに出かけた。
でも、スーパーに行く前に雑誌を見よ-と思って本屋に寄ったの。
でも…………その後が思い出せない。」
「申し訳ないが、警察の方は後日来てもらって良いですか?」
『はい。分かりました。では、失礼します。』
そ-言って、警察は出ていった。
「愛、本当に分からないのか?」
あたしは黙って頷いた。
「事故当時、お前は頭を強く打っている。だから、小さな記憶障害の可能性が高い。」
愛「は?」
「焦らなくていい、ゆっくり思い出して行こう。」
記憶障害……?
父親は、食事をちゃんと取れと付け加えて、病室を出ていった。

