芯side

「芯ー!!聞いて聞いて!ビッグニュース★」
そう言って駆け寄ってきたのは、俺の幼なじみ波留 海斗。

「なんだよ?どうせ、女のことだろ?お前は。」
「正解★今日な、俺のクラスに転校生が来たんだよ。それがまたまたスゲェ可愛いの♪すれてないって言うか、純粋そうっていうか、あの大きな瞳がピュアなんだよなぁー★もう、俺の壺!!この学校には絶対にいないタイプだね!」

それだけ言うと、海斗は満足そうな顔をした。

「相変わらずのマシンガントークだな。俺、その転校生知ってるぞ?今日、職員室まで案内したし。おもしろい奴だったよ。」

「あ!そういえばその事でさんざん質問されてたな。本人は、ぽかーんってしてたけど。そんなに、芯君は凄い人なの?みたいな感じでさ★もう、まじで可愛い♪あれは、この学校で1番もてるね★実際にいま、男たちの質問攻めだったし。」

「ふーん。」
・・・なんか、おもしろくねーな・・・。

「芯?機嫌悪い?」
「別に。」
「そ?なら良いけど。あっ!名前知ってるか?これは知らないだろ??」

「残念ながら知っているんだなー、それが。片桐 凛だろ?」

「正解★すげー!!芯が女の名前を覚えてる!!!!奇跡じゃん!」
「うるせーな。俺が自分で名札を見て確認したんだよ。それを忘れるバカがどこにいるんだよ。」

「へェー、やっぱ芯も男だな。りんりんに興味あるんだ。」
「別に。ただ、おもしろい奴だったからさ。」

「ふーん・・・。ま、相談には乗るからな!んじゃあ、また後で!!」
「おう。」

・・・海斗の奴、絶対納得してねーな。しかも相談って何の相談だよ。
俺は惚れたりしねーよ?