時間は過ぎ

楽しかった学校祭は終わり、今は夜行祭

怜「屋上行くぞ」

空「うん」


怜「なぁ」

空「ん?」

怜「夜行祭で一緒に花火を見た男女は結ばれるっていうジンクス知ってるか?」

空「う、うん」

まさか、れんがこのジンクスを知ってるとは思わなかった

怜「もうすぐで花火上がるな」

空「そうだね」

どうして、れんはジンクスを知っときながら、あたしを誘ったんだろう

もしかして、あたしのこと好きなのかな?

両思いなのかな?

いや、そんなことないよね

適当に誘っただけだよね

ヒュ〜

パンッ

怜「あむ」

空「どうしたの?」

なんで愛おしそうな顔してあたしを見るの?

怜「あむのことが好きだ。
付き合ってくれ!」

え?

あたしのことが、好き?

両思いなんだ

でも、ごめんね

今はその気持ちに答えることができないんだ

空「ごめんね。
れんのことは友達としか見てなかったの」

怜「そうか。
こっちこそ、ごめん」

空「ううん」

ちがう

そんな悲しい顔をさせたい訳じゃないの

今すぐに、あたしも好きだよって言えれば

君の顔は笑顔になるのかな?

空「ごめんね」

バタン

あたしはあの空気に耐えきれなくて、思わず逃げてしまった

あたし、最低だ

れんのことを傷つけたあげく、逃げるなんて

でも、これでいいんだ

この気持ちにはフタをしよう

空夢sideend