さらにユサユサと体をゆする。


「ねぇ……起きてよぉ!!」


――起きてるよ。

ちなみに、かれこれ24時間寝てませんが……。



しばらく無視し続けていると、急に声がトーンダウンした。


「蓮くぅ―――ん……」


まるで捨てられた子犬がダンボールの中でクゥ-ンって鳴いてるみたいな感じ。


「だああああ! もう、なんなんだよ」


オレはガバって感じで起き上がった。

なんだかんだいって、コイツにはめっぽう弱い。


声だけじゃなかった。

ちょっと目をウルウルさせてホントに子犬みたいな表情でオレを見つめているのは……


日向。


オレの彼女。