「どうしたの、千秋ちゃん。」

「へへへ、あのねあのね。さやたんと柊くんペアと、私と天ペアが一緒に一位だって!嬉しくてさやたん探し回っちゃった!」

「チィどこに行ったー!」と探し回る天が簡単に想像でき、メッセージだけ入れとこうと携帯を開いた。案の定千秋ちゃん関連のメッセージが天から大量に送られてきていたが、千秋ちゃんは「天が遅いからいけないんだもん。」と少しすねたように爽ちゃんに抱き着いていたので、そっとしておくことにした。

「一位嬉しいね、千秋ちゃん。教えてくれてありがとう。」

ニコニコと微笑み合う女の子達を遠目から見守る。可愛い二人が抱き締め合う姿は、癒しパワーが溢れているのか浄化されていくのが自分でも分かった。

「あのねあのねさやたん。私、一位になったらさやたんに伝えようと思ってた事があるの。」

「なあに、千秋ちゃん?」

「千秋と出会ってくれてありがとう。だーーーい好き!」

「っ…ち、千秋ちゃぁん…。」

満面の笑顔で大好きと言われた爽ちゃんは、ポロポロと涙を流す。余りに見ていられなくなって爽ちゃんにハンカチを差し出せば、涙で濡れた頬がにへらと緩んだ。

「私も、千秋ちゃんが大好き。」

きつく抱き締め合う二人に、これ以上の言葉はいらなかった。



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