私たちは始業のチャイムが鳴り
あわててクラスに戻った。

普通に朝の会が始まった。

私と翔は同じ班で
翔は私の左ななめ前に座っている。

珍しく翔の方から

「おはよう!」

と後ろを向き声をかけて来た。

私は平常心を保ちつつ

「翔!おはよう!」
と返した。

なにも変わらず時間が過ぎ
三時限目の家庭科になった。

今日の家庭科は女子だけで
男子のために
クランキーチョコレートを作る特別な授業だ。

クラスの男子と来たら
なんだかわからないけど浮かれている。

女子が家庭科室に行き
クランキーチョコレートを作り始めた。

一番クラスで目立つ沙耶子(さやこ)が
チョコを溶かす手を止め
女子全員にありえない提案をした。

「卒業式のあとの慰労会のときに
それぞれみんな好きな男の子に告白をするの。
男子にはばれないょうに
題して[まるこクレープ3つのだんご]
どう?」
と沙耶子は言いまた手を動かした。

まあ、クラスの代表格がいえば
断る人もいなくやることが決定!

決定したと同時に
クランキーチョコレートも
出来上がりクラスに戻り男子にあげた。

あっと言う間に放課後になり
芽依と帰る私。

結局、翔からなにもなかった。