教会で心の闇を吐き出した日から約、3年の月日が過ぎた。
私はあれから家を出て 一人暮らしをしていた。
憂臣に別れを告げた日から 私の着ていたブラックドレスは部屋にそのまま残してある。
私の気持ちは悲しみにくれていた毎日が終わると支えを無くしたように 私自身のバランスが崩れていった。
あまりに深い悲しみを自らの傷としてしまったため、もう笑顔になることはなかった…
友人達とも連絡を絶って、一人で生活を送る中で 弥生だけは憂臣から事情を聞き、時間をかけ私を探し出した。
綾己の月命日、私は朝から墓参りをしていた。
「 綾己… 来たよ。私、今日は気分がいいんだ 」
そう言いながら墓石に触れて話していた。
「 里桜?……里桜っ!!」
「 弥生…?え… なん、で… 」
なんで、ここに…
「 里桜… もう!バカ里桜っ 探したよ、ずっとずっと探しタンだら! やっと見つけた、里桜… 」
私に抱きつき泣き出す弥生。
何がなんだかわからない私は何も言えずにいた。
泣き止んだ弥生は私をじっと見て睨み、私を平手でおもいきり叩いた。
「 …っ!?」
弥生…
「 ムカつく… マジで腹が立った! 何も言わないで消えて… でもねぇ あんたがバカな友達だから、私までバカなのよ!
だから、探したじゃないっ
私をいったい何だと思ってたわけ?
倖村先生と付き合ってたんなら、なんで言ってくんないわけ!!
一人苦しんで泣いてたのに、私はずっと… なんにも知らないで… 」
泣いて、怒って、また泣いて…
弥生のように私も感情をむき出しにしていたら何かが違ったのかもしれない。



