パーティの終わり、弥生を始め 玲羅も叶恵も憂臣の友人たちもお祝いの言葉を言ってくれた。
「 里桜、明日は何時だっけ? 」
「 1時よ、憂臣、教会の中で必ず待っててね。式前に会いたいの… 必ずよ? 」
「 ああ、遅れないよ。明日な 」
私を送った憂臣のキスは、私には別れのキスとなった。
私に付き合ってくれと言った憂臣が さほど大きなケンカもなく 優しいままずっと私の隣にいた。
綾己を一時も忘れず 心から思い、悲しみの闇に取りつかれていた私にも関わらず、憂臣は私のそばから離れなかった。
優しく見守っていたかのような感じにも思えるが、私には届かない。
綾己…
私は明日、あなたをこの世から奪った憂臣に報いを受けさせるから。
この先、私に死があるならば 天国ではなく地獄。
人の心を長きに渡って偽りの自分と生活を捧げてきた私は闇でしかない。
憂臣、あなたに私があげられるものは空っぽの私。
すべてはあの事故から、憂臣の告白から始まった。
私は憂臣と最後の誕生日を過ごし、友人達の間で幸せに包まれた。
それでも私は、漆黒の闇を解き放つ…



