私の上に









……一体のロボットが覆い被さっていることに。












「……嘘」








だって、このロボットだけ影響を受けなかったの?











それに、そもそも私を守るような仕組みなんて









入ってない……のに。










何かの偶然?








たまたま私の上に倒れちゃっただけだとか。








「屋嘉木さん! 大丈夫ですかっ、生きてますかっ」








ドアを勢いよく開けて、南川くんが入ってくる。







 
でも、私は呆気にとられていて気づかなかった。








私の上に覆い被さっていたのは








普通の軍事用のロボット。








より人間に近い形で造られ 









近距離の対戦に強いような機能が搭載されている









まだ開発中のロボット。







「僕、」





 
……喋れるように造った覚えがない。








「あなた……」







喋れるの?








その言葉は形にならなかった。











「嬉しい」








「はああぁあ?」







いやいやいやいや、感情の開発はもっと違うロボットで








していた、なのに。








「僕、助けられて嬉しい」








何の感情も宿さない青色の目。








それでも、繰り返して言われる言葉。












「嘘……」








自分が助かったことより、









その衝撃的な感情持ちのロボットの発覚に







   

私はただただ目を見開いた。