「きゃあぁあぁあ!」
叫んでる場合じゃないよ、これ。
たくさんのロボットが私を取り囲んでいる。
いつも、世話している子供のような存在。
私にとっては、可愛くてしょうがない、
うちのロボットたち。
その目から感情が少しでも読めればいいのに、
金属特有の冷えた色しかその目は宿していない。
これは、何か送り込まれたかな……?
ウイルスとか?
でも、この量でウイルスを送るなんて
ここの事を敵視している組織なんてないし、
第一、ここは一般に知られてない特殊な所だ。
そんな簡単に特定できるわけない。
でも、じゃあなんで……
「1174」
一体のロボットの目に流れるテロップ。
私の背筋が凍った。
……ロボット関係の仕事の人なら全員知ってる
命令番号。
“death command ”
死の、命令。
いっせいに動き出したロボットは
私しか捉えていない。
逃げることは出来ない。
こんなこと、予想してないから防具も持ってない。
次々に降り下ろされる金属物体。
ここで、こんなに頑張って造り出したロボットたちが
みんなして、私を殺そうとしてる。
……怖いっ……!