でも。
——オレはさ、明日のことを心配して、今日の幸せを逃しちゃうのは、もったいないと思うよ。
お母さん、ごめんなさい。
ごめんなさい。
でも。
今、この気持ちに、正直になってもいいですか?
明日のことはわからないけど。
今、わたしは、拓巳に会いたい。
すごくすごく、会いたいから——
◇◇◇◇
空港のロビーは、年末年始を海外で過ごそうっていう人たちでごった返してた。
家族連れや学生のグループ、外国人観光客、恋人たち。
その膨大な数の人の群れを目にして、わたしは愕然とした。
この中から一人なんて……見つかるわけない……。
時計を見ると、出発までもう1時間を切ってる。
もしかしたら、中に入っちゃってるかも……。
闇雲に人をかき分けて走りながら、泣きそうになる。
お願い。
最後にもう一度だけでいい。
彼に会わせてください……!


