写真、だった。
何十枚、何百枚ていう……無数の写真。
それが、壁中をモザイク画のように埋め尽くしてる。
よく見ると、すべて同じ女性を、あらゆる角度から写したもので。
スーパーで、カフェで、本屋で……
カメラ目線じゃないから、たぶん隠し撮りだ。
ストレートの黒髪……ほっそりしたシルエット。白い肌。
すごい美人……。
でも、この人は……一体……?
「美しいだろう? 祥子は。どこから見ても、どのパーツも、完璧な美しさだ」
写真を見つめて工藤さんがうっとりとつぶやく。
この写真の人が、祥子さん……
でも、この人とわたしと、一体何の関係が?
混乱する頭のまま、写真を見あげていたわたしだったけど、その時ふと、記憶の波間に、何かが引っかかった気がした。
どこかで……そうよ、この人……どこかで。
会ったことがある……?
誰かに似てるような……。
もう一度、じぃいって写真を見て……


