な、何よ?
突然雰囲気変えないでよ……心臓に悪い。

「もしかして冗談だと思ってます? 今朝の」

彼の顔からは笑みが消えていた。
どくんっ……
心臓が、大きくジャンプする。

「本気ですよ、オレ」

頬が、カッと熱くなって。
「ふ、ふざけないでよ。だいたい、まだ、会ったばっかりじゃない。それで付き合いたいとか言われても、全然お互い知らないし」

「じゃ、どれだけ待てばいいんですか? 1週間? 1か月?」

「そ、それは……」

「人生なんて1度きりでしょ? 悩んでる時間、無駄だと思うんですよ。オレは後悔したくないから、やりたいと思ったことはやるし、付き合いたいと思ったら、ソッコー告白しますよ。付き合って、デートして、知っていけばいい」

う……これがアメリカンスタイルってやつなの?

「ってわけで、今度の週末、デートしませんか?」

いやいやいや、日本女子には展開速すぎてついていけません!

「あの……えっとね、申し訳ないけど、わたし……実は……」
ここはやっぱり、ちゃんと説明した方がいいのかも。
彼が、万万が一、ほんとに本気のつもりだとしたら……。

わたしは、工藤さんのことを話そうって、口を開こうとして。
でも。