「…奏ごめん。



私まだわからない。」



真由は俯いたままそう言った。



「…そっか。」



俺はそう一言だけ返した。



俺たちは無言のまま観覧車が回りきるのを待った。



「…帰ろう。」



真由が俺に向かって言う。



「うん。」



…どうすれば真由は振り向いてくれるだろうか。