すると、奏は両手を顔に当ててその場にしゃがみ込む。 「奏?どうしたの?」 私は奏の顔を覗き込む。 「…あぁ、今日の俺まじで格好悪い。 ほんとごめん。」 悲しそうな表情のまま、奏はそう言う。 「え?」 「ちょっと名誉挽回したいから、話だけ聞いてくれる?」 そう言って、奏は立ち上がり、側にあったベンチに向かっていく。 「…??」