「…なんか、CGって感じだったね。」



奏は自分で選んだくせに、文句を言っている。



「ふふ…。」



なんかそれが奏らしくて、つい笑ってしまう。



「あ、ごめん。



俺が選んだのに…。」



奏は申し訳なそうにする。



「まぁ映画ってこんなもんじゃない?



また見に来ようよ。」



私は笑顔でそう言った。