ずっと真由のことが好きで、でもずっと言えなかった俺は、この結婚をチャンスだと思った。



俺は真由に対して、幼なじみ、という特権とフラれたときのリスクを秤にかけて生きてきた。



俺にとって、真由は幼なじみであり、好きな人であり、大切な人だ。



だから今まで、自分の気持ちを真由に悟られないようにしてきた。



周囲の人たちには“だだ漏れ”だと言われるけど、真由は鈍感で、そんな俺に気づくこともない。



そして、この結婚で、俺はもう真由にも自分にも嘘をつく必要がなくなった。



まずは、真由に俺の気持ちを伝えることから始めようと思う。