「え?」



突然のリクエストに戸惑う。



「…だって何着るか迷ってるんでしょ?」



奏は得意気に言った。



「…まぁ、そうだけど。」



私は手にして迷っていた二枚のパンツを置いて、その横に掛かっているワンピースに手を伸ばした。



鏡で全身チェックを済ませ、忘れ物がないか一通り確認する。



「…おまたせ。



ごめんね、遅くなって。」



部屋から出た私は、奏に謝る。