「真由、おいで。 今日も髪乾かしてあげる。」 奏は優しく私を呼ぶ。 「…奏酔ってる?」 奏の顔は少し赤く、火照っているように見える。 「ばれた? カレー作りながら、少し飲みすぎちゃった。」 えへへ、と笑う奏は完全に酔っている。 「俺のことはいいから。 髪乾かしてあげるから、早くこっち来て。」