「ずっと好きだった。」
奏から出た言葉は、私が予想しないものだった。
「俺さ、ずっと怖くて言えなかった。
フラれることも、安易に付き合って関係が終わってしまうことも。」
驚きすぎて何も返せない私に、奏は続ける。
「今更こんなこと言うのは多分卑怯だと思う。
でも、何も言わないでいるのは、もっと卑怯だと思った。」
奏は今までに見たことないくらい真剣だった。
「俺たち夫婦になるけど、俺は真由が納得するまでは、夫婦らしいことはしない。
真由が嫌なら、俺はここを出ていってもいい。」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…