「そ、ん、な、」

姉の手から、スクールバッグがスルリと落ちた。

「ゔッ!ゔゔっ。」

顔を覆って泣き出した。
ずっと、ずっと………

「さぁ、気が済んだ?行きましょう。こんな所に、あなたはもう、来ないんだから。」

「!」

まぁ、仕方ないか。
5年間も過ごした学び舎に、別れを告げるのだから。