彼岸花 〜儚く散り逝く花〜

私は手に持っていたジュースを全て、姉にかけた。

「あっ、制服が!クリーニング出したばっかりなのに。」

「冬月!深月!五月蝿いわよ。」

1階から姉の部屋に母が入って来た。

「ねぇ、聞いて。深月が私にオレンジジュースかけたの。制服汚れちゃった。」

母と姉が私を同時に睨みつけてきた。
突き刺さるような鋭い視線に、私は耐えた。

「何でそんな事したのよ!」