「冬月さんは、僕の兄さんの、彼女だよ。」

「!!!!!!!!!」

そうだったの?
そう言えば、『美人が嫌い』って言ってたけれど。

「兄さん、冬月さんに裏切られてさ。それで美人は嫌いになったんだよ。」

そうか。
それは、お気の毒に。
それで冬月を知ってたんだ。

姉を。
姉を、恨んでいた人がここにいた。
私と同じ時刻(とき)に、同じ場所にいた。