見上げた俺の目に映ったのは、不敵に笑い腕を組み、俺を見下ろす美月!



まだいたのかっ!
いい加減消えてくれよぉ!





「って言うか!何で俺を捕まえんの!」
「逃げたら追う、これは組織の鉄則!」


組織?!
俺入ってないけど!




「そして俺を取り押さえるこのビルダー達は誰?!」
「すぐそこにあるジムの方々だ。逃亡者確保に協力してもらった」


逃亡者……俺?!



「みんな、可愛いあたしの為なら協力を惜しまないそうだ」
「惜しめよ!」
「まぁ…あたしの眩しく麗しい魅力を持ってすれば、ざっとこんなもんだ」
「何に勝ち誇ってんだよ!」
「ボディビルダーの硬い筋肉さえも、美しさで最高級のトロの様に柔らかく溶かす女神・美月様」
「そんな柔らかすぎる筋肉は、もはや贅肉だろうが!大体んな事聞いてねぇし!」




訳がわからない!
美月自体が理解できない!

恐ろしい……何て恐ろしい奴だ。



美月は人間か?と聞かれたら、自信を持って言えない俺がいる!






「あたしは人間を超えた存在…天界人だ」
「だったらもう天に帰れ!」



俺と美鈴に関わるなぁっ!





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