爆走姉貴ー星路の苦悩ー

言うしかないのか?
すっげぇ屈辱的だし恥辱的だけど、言うしかないのか?

ある意味これは言葉の暴力に近くない?
それとも凌辱プレイですか?


ここまでおとしめられ、尚且つお願いしろだと?



ちくしょう―――!
美月の野郎!

この借りは、いつか必ず返してやるからなぁっ!



覚悟を決めた俺は、悔しさから噛み締めていた唇を開く。





「び……美貌の神……みっ美月様……どうか…ヘタ……ヘタレで……」


「ねぇ、エッグ。これハンドル重くない?キレが悪いんだよね〜」
「お待ち下さい、姉さん。自分が油を注しますから」

「つか何してんのっ?!二人!!」



俺が震える思いで言葉を綴っているのに!
何でこの二人はキックボードに油とか注して整備始めちゃってる訳?!




「聞けよっ!!俺の覚悟をっ!」
「ははは、ほんの意地悪だよ。星ちゃん♪」


ほんの?!
ほんのなの?
めちゃめちゃタチ悪すぎじゃねぇ?!


その美月の意地悪で、俺は昨日蔵野さんに……マウス・トゥ………。




「うっ…うう…」
「何泣いてんすか?星路さん」
「?!」

今は顔を近付けないで!
蔵野さん!!