「お前は本当に減らず口ばかりだな」
「痛っ!ちょっ!何すんだよ!」



ビルダー達が美月の言葉に呼応して、俺の腕を締め上げるっ!

さすが筋肉にこだわりのある方々だ!
もがいでもビクともしねぇっ!



これじゃあ逃げられない!

ちくしょう!
美月の野郎!
何でも利用しやがる!





「星路くん!大丈夫?」



美鈴……大丈夫じゃな……。

「美鈴ちゃん、星路なら大丈夫!こういう展開には慣れ親しんでいるから」

はぁっ?


「大丈夫じゃねぇ!しかも慣れ親しんでたまるか!」


美月が絡むといつもこうだ!

どうして俺の日常を引っ掻き回す?!
予想外かつ有り得ない美月に掻き乱され、俺の精神は崩壊寸前!


どうすりゃ美月を改心させる事ができるんだ!

やはり悪魔だから無理なのか?




「全く……手間ばかりかけさせる弟だ」

深い溜め息をつき、軽く首を横に降る美月。


何呆れ顔してんだよ?
お前が勝手に手間を作ってんだろうが!

他人様まで巻き込んで!



「いい加減にしてくれよ!美鈴と話がしたいんだからさ!」


ただそれだけなのに、なぜ美月は邪魔すんだ!



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