恋の音はすぐそばに

「ん〜、菜緒くんとは家でというより、外で遊ぶことが多かったからかな」


「外で?」


「そう。私も菜緒くんも甘いものには目がないから、一緒に甘いものを食べに行ったりとか」


そういえば心羽も菜緒先輩も大の甘党だっけ。


菜緒先輩のカバンにはお菓子がたくさんはいってたし。


心羽はよくケーキを買って帰ってくる。


なのに太らないから羨ましいんだよね。


「…あ、でも1回だけど、会ったことはあるわよ?」


「えっ?!」


菜緒先輩と私が?!


「いつだったかな…。あ、あの日だ。雨降った日に傘持ってなくて、菜緒くんが家まで送ってくれたことがあるの」


それって…いわゆる相合傘をしたってこと…?


──ずきんっ。


って、私のバカ!!


2人は友達ってちゃんとわかったでしょ?!


いちいち傷ついてたらダメだよ!