好きって言ったらどうする?


そして、私の係の番が来た。



男子の出発地点は遠くてここから少し見えにくい。



お願いお願いお願い…



パーン!!



1走目の人たちがきた。


よし。こうたはいない。




そして、私の前にいる人たちが


ゴールした1走目の人たちを誘導する。




パーン!!


2走目の人たちがきた。




え?!




え…!?




走っているこうたがいる。




遠くてわからなかったものが



はっきりと見えてくる




「こうた。。」




最後から2番目にいたこうたは


いつの間にか3人を抜かし、


2番目を走っていた。



1位の人はかなり早くて、



真剣に走っているこうたもなかなか追いつけていない。




嘘…



応援しなきゃいけないのに…



こうたが頑張ってるのに…




でも…





お願い



お願い



2番目に来て下さい…。




「お願い!」




心の中で思っていた言葉がいつの間にか声に出てて




それに気づいた時にはもうこうたはゴールしていた。





「青!赤!青!緑!…」




順番ずつハチマキの色を呼ばれる。




私はゴールしたこうたの元に行った。




「2位。」



突然現れた私にびっくりしたのか



こうたは え? って顔をしてる。




そんなこと気にもせず


嬉しさがこみ上げて



《 運命 》




かなの言った言葉が脳内で揺らぐ。





パーン!!


次の走者の音がなり、私は目を覚まし


「こっち!」


そう言ってこうたの手を取り


2位の所に連れて行った。




嬉しくて




嬉しくて仕方なかった。