好きって言ったらどうする?



「おはよう。」


「おはよう、にか。」



文化祭2日目。


昨日の出来事から夜はあまり眠れず、
自分の中でうまく整理がついていない状態。


それでもこうたとは普通にLINEをし

朝一番に写真を撮ることになった。

待ち合わせの場所は教室の横の階段


私の教室はちょうどこうたの教室の真上に
あるから、階段を登ればすぐに会える


そうして約束して、今あったところ。




「ここ、人通るよね、ちょっとそっち行こっか。」




2年生と3年生の男女が一緒に居るところを

見られたら、面倒くさい事になるに違いない。



私は少し周りの目を気にしつつ、こうたの手を取り階段を上がった。



階段の途中の広くなっている所に止まり、こうたの手を離す。



「お、おはよう。」



「おはよう…?さっきも言ったじゃん。」



「あぁ、そっか、ごめん言ったね。」



恥ずかしい。


こうたと目を合わせるのも、こうして普通に話すことも。


緊張して仕方ない



どうしてこうたは普通に居られるんだろう。



「撮ろうぜ、朝礼始まるぞ!」


「あ、そうだね!ごめんごめん」



持っていたiPhoneでカメラを起動させ、
内カメラにした。


少し緊張しながら
私は自分の顔とこうたの顔を映す。



「!」


私の横に立つこうたが近づき、私の肩の高さまで

体を倒したこうたの顔が私の真横にある。



ドキドキが止まらない。




1枚目をやっとの思いで撮った私。


「もう一枚!」


せっかく撮るんだし、もっと撮っとかなきゃ。


そう思い、もう一枚写真を撮る。



「撮りすぎ。」



そう言われるまで撮り続けた。




大満足。



「ごめん、チャイム鳴っちゃうね。ありがとうまたね!」



「おう!ありがとう!」


そう言ってわかれた。