「じゃー、俺、帰るな!」
「うん、ありがとう。気をつけて帰ってね」
「うん!ばいばい!」
去っていく後ろ姿。
…
「こうた!」
「んー??」
「…また…こうやって、会おうね…!」
「おう!約束!」
私が
こうたをすき?
そんなのあるわけない
恋愛なんか全部一緒で
いつか終わりが来るものだもの
そんな辛いことを自らするなんて
ありえない
好きなわけないじゃん。
なのに。
なぜ今、
こんなに寂しいと思うの?
なぜもうすでに会いたいと
思ってしまってるの。
どうして私は
こうたを呼び止めたんだろう
どうして今
泣いているんだろう。
好きだと感じた瞬間だった。
私、好きだったんだきっと。
出会ったあの日からずっと。
こうたに恋をしてたんだわ。
私
こうたのことが、
すきなんだ。

