「かな!誕生日おめでとう!はい!」
「にか〜〜!わ〜〜ありがとう〜〜!あれ?もう一個だれにあげるの??」
綺麗に包まれたもう一つの入れ物をみて
するどいかなが問いかける
「あ〜、これはちょっと、ね!」
なかなか、かなに言い出せない部分があって
1番に言わなきゃいけないんだろうけど
べつに、好きじゃないし。。
まーまた、いう機会があれば言おう
「こうた!はい!」
「ありがとう〜!!!嬉しい!」
放課後部活前に、雨の日に会った
あの場所に来てくれた
「おいしいかはわかんないけど…」
何故か恥ずかしくて目を見れなかった
「どうかした??」
そんな私に異変を感じたのか
顔を覗き込んでくるこうた。
「あ、いや!なんもないよ!」
「そう?じゃあー行くな!ほんとありがと!」
間近で見る
こうたのかわいい笑顔は
何度見ても癒されて
こっちまで笑顔になれる。
「あ、うん、頑張って!じゃあ!」
「うん!ばいばい!」
振り向いてくれないかな
と、こうたの後ろ姿をずっと見てた。
でもこうたは一度も振り返ることなく
行ってしまった。
「一回くらい、見てくれればいいのに。」
そう言い残し、わたしもその場を後にした。

