借金取りと私の関係【完】

___バタンッ



と、トイレの向こうで、玄関の閉まる音が聞こえた。



「?」



恐る恐るトイレから出てみると、さっきまでいたはずの黒崎さんの姿がない。



何も言わず出て行ったのだろうか。



(まあ、黒崎さんはそういう人か…)



特に気にすることもなく、テーブルの上に置いてあったお皿を片付けようと手を伸ばした。



「…え?」



テーブルの上に置いてあったお皿。



その上には確か、あのケーキが乗っていたはず。