借金取りと私の関係【完】

思わず振り上げた私の腕を黒崎さんが掴み、



「学習能力ねーの?」



ニヤリと笑った口をそのままに、ペロリと私の腕を舐めた。



「ちょ…っ」



「ご主人に反抗、暴力は禁止」



何も言い返せなくて、歯噛みする。



どうしたって今は、黒崎さんの方が何もかも上。



悔しいが、妖しく笑った顔も絵になるほど端整な顔立ち。



(人の手舐めるのはさすがにありえないけど)



「もう…っ」