借金取りと私の関係【完】

どうやら仕事に向かうらしい。



なんとなく見送ろうと、私も玄関へ。



「なに、今日はお見送りしてくれんだ?」



「な、なんとなくです」



「可愛いじゃん」



人をバカにしたような笑みを浮かべ、黒崎さんが私を見た。



可愛いなんて言われ慣れない私は、上がってくる熱を隠すように顔を逸らす。



「じゃあ…」



黒崎さんの声がすぐ耳元で聞こえ、気づいたときには甘い痛みが走っていた。



「や…っ!?」