借金取りと私の関係【完】

(そんな仕事、してるのかな)



「さすがに人殺しとかはしてないから安心して」



「わ、分かってますよ」



夕方に仕事へ出かけて、朝方帰ってくる。



まるで私がしていた工事現場の仕事のようだ。



「私がしてた仕事も、黒崎さんみたいな生活でした」



「…あぁ、工事現場の」



「あれ?何で知ってるんですか?」



キョトン、とした顔で黒崎さんを見ると、黒崎さんは呆れたように笑った。



「アンタの生活くらい知ってるよ。こっちの業界は」