借金取りと私の関係【完】

「く、黒崎さん、せっかくかっこいいのに、こんなことしてたら勿体無いですよ…!」



顔を背けながら本音を漏らすと、黒崎さんの動きがピタリと止んだ。



強く瞑っていた目を開き、黒崎さんを見つめる。



と、



「くっ…」



その表情が、一瞬にして崩れた。



「な、なに笑って…」



黒崎さんは私を見ながらお腹を抱えて笑い始める。



わけが分からなくて、ただ眉を寄せる私。



ただなんとなく、黒崎さんの本気の笑顔は少しだけ心地良い。