借金取りと私の関係【完】

クラッと目眩のようなものを感じて、咄嗟に離れる。



「な、なな、何して…っ」



「アンタ、男に体売る覚悟までしてたんだろ?こんなの朝飯前じゃん」



「そ、それとこれとはまた「別じゃない」



カァッと熱くなってしまう顔を隠すように、男から顔を逸らす。



「こっち」



だが、頬を掴まれ無理やり目を合わせられると、目だけがキョロキョロと行き場のない視点を巡らせていた。



「俺のことは好きに呼んでくれて構わないから」



「好きに…?」



頬を掴まれた私が、相手の目に写る。