借金取りと私の関係【完】

「ねえ分かるよね?君がいなければ、俺が幸せになれたことくらい」



私に向けられた目は、殺意のようなものを帯びていた。



蛇に睨まれた蛙とは、きっとこのことだろう。



白鳴から、目を逸らすことができない。



「本当に…私は…」



「不倫で生まれた子だよ。俺と兄妹だ」



白鳴が嘘を言っているようには見えない。



嘘だとしても、話しができすぎている。



「奏矢、おまえは勘違いしてるよ」



だがそこで、口元を血で滲ませた黒崎さんが口を挟んだ。