「乱暴はしたくなかったんだけど、こうしないと煌が交渉に応じてくれないんだよ」 「交渉…?」 嫌な予感がして、冷たい汗が背中を伝う。 「謝罪も兼ねて、交渉に応じてほしくてね」 「…黒崎さんが…何したって言うの」 感情の読めない表情をする白鳴は、口元の笑みを絶やさず言う。 「煌の部下が俺たちの仕事の邪魔をした。まずはその謝罪」 指を1本立て、白鳴は続けた。 「もう1つは……」 そこまで言うと白鳴は手を下げて、私に気持ち悪いくらいに優しい笑みを向ける。