借金取りと私の関係【完】

私をドキドキさせる方法を知っている。



「今まで見てきた中で、アンタが1番可愛いと思ってる」



「う、うそ!」



「本気」



黒崎さんの表情からは、嘘も本当も分からないからこそドキドキしてしまって。



そういうところ、本当にずるい。



「ほら、ドレスも着たんだし行こう」



手を差し出した黒崎さん。



なんだか嫌になるほど様になっていて、少しムカつく。



そんな黒崎さんの手に、しぶしぶ自分の手を重ねた。