目を覚ましたのは、陽が高く昇った午後だった。



昼夜逆転の生活にもほぼ慣れた体。



肌寒い隙間風が、布団の中を心地よくしてくれている。



まだ眠たいな、と寝返りを打った。



が、ハッとその体を起き上がらせる。



「い、いつ来るのかな…」



(あの人、今日来るって言ってたよね)



もう午後だが、一体何時に来るつもりなのか。



重たい体を起き上がらせ、とりあえず人と会える身なりをしようと髪を整える。



セミロングにまで伸びた癖っ毛の髪は、私の言うことなんて聞きもしない。