借金取りと私の関係【完】

篠原さんを見てから自分を見ると、なんて子供っぽいんだろうと。



「元気ないんじゃない?」



篠原さんが去って行ったあと、黒崎さんが私の顔を覗き込んだ。



ビクッと肩が上がる。



「そ、そんなこと…」



「さっきまで上機嫌だったくせに」



それさえも情けない。



ドレスを着て、舞い上がっていた自分が恥ずかしい。



「黒崎さん、私を連れて歩いて、恥ずかしくないんですか…?」



「…なんだよいきなり」