借金取りと私の関係【完】

「…さすがですね」



「だろ?…着てみて」



悔しいけど、着てみたいと思う気持ちが大きくなる。



黒崎さんが私に、ドレスを手渡した。



ゆっくりそれを受け取ると、ふわりとした生地は、手を包むようで。



「あっちで着替えられるから」



試着室のようなところへ案内され、その部屋で1人、ドレスと睨めっこ。



確かに可愛いけど、私に似合うかは別。



少しの不安と、好奇心。



もちろん勝つのは好奇心だ。