借金取りと私の関係【完】

まさか黒崎さんは、私が恥をかくと知っててここへ連れてきたのだろうか。



「黒崎さん私…」



言いかけると、黒崎さんが私の肩に腕を乗せて、耳元で囁いた。



「用意してある」



「え?」



私の手を取って歩き出す黒崎さんに、成す術もなくついていく。



後ろの方でオジさんが目を丸くして見ていた。



「あ、え、黒崎さん?用意してあるって何を…っ」



人と人の間をすり抜け、足早に進む黒崎さん。



すれ違う人たちが黒崎さんにキャーキャー言ってることは、嫌でも耳に入ってくる。