12月25日。



今日はクリスマスだ。



「特に気にしてませんから!」



真琴さんから、仕事が入ってしまったとの電話を受けたが、真琴さんと過ごそうと思ってたわけではない。



真琴さんがそう思ってくれていたことさえ、実は知らなかった。



「はい。…じゃあ、お仕事頑張って下さい」



電話を切ると、静寂が辺りを包んだ。



(クリスマスかぁ…)



黒崎さんが現れないところを見ると、やはり黒崎さんには相手がいる。